労災後遺障害5級はいくらもらえる?補償額と会社への損害賠償請求を弁護士が解説

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仕事中や通勤中の事故で重い後遺障害が残ってしまい、労働基準監督署から後遺障害5級と認定された場合、

  • 「労災保険からいくら補償されるの?」
  • 「毎月年金が支給されるって本当?」
  • 「会社に慰謝料や損害賠償を請求できるの?」
  • 「労災保険だけで生活していけるの?」

といった疑問や不安を抱える方が少なくありません。

後遺障害5級は、労災保険の後遺障害等級の中でも重い障害に分類されます。身体機能に大きな障害が残ることが多く、これまでどおり働くことが難しくなるケースも少なくありません。

そのため、労災保険から受けられる補償の内容を正しく理解するとともに、会社に安全配慮義務違反などの責任がある場合には、労災保険とは別に会社へ損害賠償請求できる可能性があります。

実際には、会社への損害賠償請求によって、労災保険だけでは補償されない慰謝料や逸失利益などを受け取れるケースもあります。

この記事では、労働者側の弁護士が、

  • 労災後遺障害5級とはどのような障害なのか
  • 労災保険から受けられる補償
  • 支給額の考え方
  • 会社へ損害賠償請求できるケース

について、できるだけ分かりやすく解説します。

 

労災における後遺障害(後遺症)とは

労災の後遺障害は「症状固定」後に残った障害について、労災保険の基準で等級認定される制度です。

労災でいう後遺障害とは、業務中や通勤中のけが・病気について治療を続けてもこれ以上の改善が見込めず、一定の症状が残った状態を指します。ポイントは、まだ痛いから後遺障害になるのではなく、医師が医学的に「症状固定」と判断した後に残存する機能障害が対象になることです。

症状固定日は、等級認定の審査だけでなく、どの時点までが治療で、どの時点からが後遺障害としての補償かを分ける基準になります。症状固定が早すぎると、本来回復できた可能性まで打ち切られたり、必要な検査結果が揃わず、適正な後遺障害の認定を受けられなくなる可能性があるため、注意が必要です。

後遺障害の等級は1級から14級まであり、数字が小さいほど重い障害です。後遺障害と認定されると等級に応じて障害補償給付が支給されますが、精神的苦痛に対する慰謝料などは含まれません。

 

後遺障害等級と5級の位置づけ

後遺障害等級は1級〜14級に区分され、1級に近いほど重い障害です。

後遺障害等級は、障害が労働や日常生活に与える影響の大きさを軸に決められます。後遺障害1級から7級は、年金(障害補償年金)の対象、後遺障害8級から14級は一時金の対象です。後遺障害5級の認定を受ければ、障害補償年金を受給できます。

後遺障害5級は、働き方に大きな制限がかかるレベルの障害が中心です。等級表の文言でも「失明」「失った」「全廃」など、明確で重い機能喪失が想定されています。また神経系統や精神、臓器機能の障害では「特に軽易な労務以外に服することができない」といった就労制限の程度が重要な判断材料になります。

ただし、重い障害だから自動的に5級になるわけではありません。どの機能が、どの程度、医学的に失われているかを検査所見で示し、結果としてどんな生活・就労の制限が生じているかを矛盾なく説明できるかが、後遺障害の認定の成否と等級を左右します。

 

後遺障害5級の認定基準

後遺障害5級は、視覚・四肢・神経系・臓器機能などに「著しい障害」が残るケースが中心です。

後遺障害5級は、単なる痛みや違和感よりも、機能が大きく失われていることが前提になります。

後遺障害の認定では、医師の診断名だけでなく、障害の状態が等級表の要件に当てはまるかが見られます。そのため、できない動作、必要な介助、就労上の制限を具体化することが重要になります。

また、労災の審査は、提出した資料をもとになされるので、後遺障害診断書の記載内容と、それを裏付ける検査結果・画像所見・診療録の整合性が重要です。

 

後遺障害5級に該当しやすい症状の例

労災保険において、5級の後遺障害と認定されるのは、次の場合です。

後遺障害5級に該当し得る典型例として、視覚では「一眼が失明し、他眼の視力が0.1以下」のように、日常生活と就労に深刻な影響が出る状態が挙げられます。視力は数値で評価されるため、測定条件や矯正視力の扱いも含めて、検査結果が判断の土台になります。見え方は仕事の精度や安全性に直結するため、業務継続が難しくなったり、作業内容の大幅な制限が生じたりします。

神経系統または精神の障害では、「著しい障害が残り、特に軽易な労務以外に服することができない」といった要件が問題になります。例えば、脳血管疾患や頭部外傷後の高次脳機能障害で、注意障害や記憶障害、遂行機能障害が強く、一般的な業務遂行が困難になるケースなどが想定されます。外見上の変化が乏しいこともあるため、神経心理学的検査や就労場面での具体的な支障が重要です。

胸腹部臓器の機能障害でも、同様に「特に軽易な労務以外に服することができない」程度の著しい障害が対象になります。心肺機能の低下で長時間の作業ができないなど、外見だけでは伝わりにくい後遺症ほど、検査結果と日常の支障を丁寧に説明する必要があります。

四肢では「一上肢を手関節以上で失う」「一下肢を足関節以上で失う」「一上肢の用を全廃」「一下肢の用を全廃」「両足の足指全部を失う」など、機能喪失が明確な類型が挙げられます。握る、持つ、立つ、歩くといった基本動作が制限され、通勤や現場作業が困難になりやすいのが特徴です。

労災事故類型としては、重機の巻き込まれ、墜落・転落、爆発・火災、挟まれ事故などの外傷のほか、過重労働を背景とする脳血管疾患なども含まれます。

 

後遺障害認定のポイント(検査・症状固定・医証)

症状固定は、後遺障害審査のスタートラインです。改善の余地があるのに症状固定とされると、必要なリハビリや治療機会が不足し、結果として機能評価が十分になされないまま申請することになり得ます。主治医の判断を尊重しつつも、現在の治療目的が「改善」なのか「維持」なのか、症状固定のタイミングは納得感を持って整理しておくことが大切です。

検査は、後遺障害の等級の要件に直結するものを揃えることが重要です。視力・視野、画像所見、筋力や可動域、神経学的所見、神経心理学的検査、呼吸機能や臓器機能検査など、障害の種類によって必要な評価が異なります。

医証の中核は後遺障害診断書ですが、診療録や検査結果と矛盾すると評価が弱くなります。通院の中断が長いと症状の一貫性が疑われやすく、また就労状況が変動している場合は「どんな業務が、どの程度できないのか」を説明できないと就労制限の評価が弱くなります。日常生活では、介助の有無、できない動作、失敗が起きる場面などを具体化し、医師に共有したうえで、後遺障害診断書の記載へ反映してもらうことが重要です。

 

後遺障害等級認定の手続き(労災申請の流れ)

労災の後遺障害認定は、所轄の労働基準監督署への請求から始まります。

後遺障害の申請は、症状固定後に必要書類を整えて所轄の労働基準監督署へ提出します。申請前に、どの傷病が労災として認められているか、傷病名や部位が診断書・経過と一致しているかを確認します。

後遺障害診断書の内容が結果に影響しやすいです。医師任せにすると、日常生活や就労制限が抽象的になり、等級要件との結びつきが弱くなることがあります。申請者側で、仕事内容、労災事故前後の業務遂行の変化、具体的にできない作業を医師に伝えて、後遺障害診断書に記載してもらうのが効果的です。

 

労働基準監督署への後遺障害の申請と必要書類

申請の提出先は、原則として事業場を管轄する労働基準監督署です。後遺障害に関する給付は、業務災害なら障害補償給付、通勤災害なら障害給付として請求する形になり、所定の請求書様式を用います。

中心となる添付書類は後遺障害診断書で、障害の部位・程度・症状固定日・検査結果の要点が記載されます。加えて、画像所見や検査結果票、機能評価の資料、神経心理学的検査結果など、診断書の内容を裏付ける資料を揃えることが重要です。

業務内容や就労状況が判断に関係するタイプの障害では、仕事内容が分かる資料や、職場での配慮内容、復職の可否や配置転換の状況が分かる資料が役立ちます。

 

後遺障害の審査の流れと認定結果の通知

後遺障害の審査の流れは、受理後に形式面の確認が行われ、不備があれば補正を求められます。その後、提出された医証をもとに医学的判断が進み、必要に応じて追加資料の提出や意見照会が行われたうえで、後遺障害の等級が決定されます。最終的に、等級決定または非該当の通知が届きます。

期間は事案により幅があります。資料が揃っており、障害内容が明確な場合は比較的進みやすい一方、神経系・精神や臓器機能など評価が難しい類型、検査が不足している事案、症状の経過が複雑な事案では時間がかかります。

通知書が届いたら、等級だけでなく、どの傷病を対象として認定されたか、併合の有無、症状固定日がどう扱われているかを確認します。想定より低い等級や非該当の場合は、どの要件が足りないと見られたのかを確認し、異議申し立てをするかを検討します。

 

労災で受け取れる給付(後遺障害5級)

後遺障害5級は年金給付の対象で、毎年支給される年金と一時金が組み合わさります。

後遺障害5級が認定されると、中心となるのは障害補償年金です。年金は一時金と違い、生活を支えるために継続して支給される仕組みで、結果として総受給額が大きくなる可能性があります。

給付額の計算では、給付基礎日額や算定基礎日額といった「日額」が基礎になります。

また、労災給付は労災保険の基準で支給されるため、精神的損害の補償や事故がなければ得られた将来の利益の全てを補償するものではありません。

 

障害補償年金(5級)

後遺障害5級は障害補償年金の対象で、給付基礎日額の184日分が年額として支給されます。一度だけ支給される一時金ではなく、一定の要件を満たす限り継続して支給される年金です。障害補償年金は、一定の支給停止事由がない限り、継続して支給されます。

したがって、後遺障害5級のような重い障害では、長期間にわたり生活保障の役割を果たす重要な制度となっています。

給付基礎日額は、原則として労災事故発生前の直前3か月に支払われた賃金総額を、その期間の暦日数で割って算定します。残業代を含む賃金が対象になります。

 

障害特別支給金・障害特別年金

後遺障害5級では、障害特別支給金として225万円が一時金で支給されます。これは年金とは別枠で支払われるため、資金繰りの面で重要な意味を持ちます。

さらに、障害特別年金も支給対象となり、算定基礎日額の184日分が年額として支給されます。算定基礎日額は、直前1年の賞与の金額を365日で割って計算します。賞与が多い方ほど、この給付額も大きくなる傾向があります。

 

後遺障害5級の障害補償給付の計算

具体的なケースで、5級の障害補償給付の金額を計算してみます。

毎月の給料が月額30万円、1年間の賞与が60万円の労働者が10月1日に労災事故にまきこまれてしまい、後遺障害5級と認定されたケースで、障害補償給付の金額を計算すると、次のとおりとなります。

 

①障害補償年金

まずは、直近3ヶ月間の給付基礎日額を計算します。

7月は31日、8月は31日、9月は30日なので、(30万円+30万円+30万円)÷(31日+31日+30日)=9,782.6

1円未満の端数は、1円に切り上げるので、給付基礎日額は、9,783円となります。

5級の場合、障害補償年金は、給付基礎日額の184日分が支給されますので、9,783円×184日=1,800,072円が、1年間の年金額となります。

 

②障害特別年金

まずは、直近1年間の算定基礎日額を計算します。

1年間の賞与が60万円なので、365日で割ると、60万円÷365日=1,643.8となり、1円未満の端数は1円に切り上げるので、算定基礎日額は、1,644円となります。

5級の場合、障害特別年金は、算定基礎日額の184日分が支給されますので、1,644円×184日=302,496円となります。

 

③障害特別支給金

5級の場合の障害特別支給金は、225万円です。

 

後遺障害の認定結果に納得できないときの不服申立て

後遺障害の認定結果が想定より低い、または非該当になった場合、審査請求や再審査請求といった不服申立ての制度があります。不服申立てには、期間制限があり、審査請求は3ヶ月、再審査請求は2ヶ月しかありませんので、早急に対応する必要があります。

不服申立てでは、単に不満を述べるのではなく、どの要件がどの資料で満たされるのか、または判断が誤っているのかを明確にします。追加の医学的資料(意見書、再検査結果)や、生活実態資料(介助の状況、就労制限の具体例)で補強するのが効果的です。

特に5級相当の重い後遺症は、日常生活の支障が具体的に説明できるほど、後遺障害と認定されやすくなります。家族の介助内容、仕事上の配慮、できなくなった作業の一覧などを、再現性のある形で整理することが有効です。

 

会社に対する損害賠償請求

労災保険は手厚い一方、慰謝料や逸失利益などが十分に補償されません。会社側に安全配慮義務違反がある場合、労災保険とは別に損害賠償を求められる可能性があります。

労災保険は、治療費や休業、障害給付といった生活の基盤を支える制度ですが、損害の全てを補償する仕組みではありません。

会社への損害賠償請求が問題になるのは、会社に安全配慮義務違反がある場合です。危険を予見できたのに対策を取らなかった、教育や監督が不足していた、設備の安全装置が欠けていたといった事情があれば、労災保険とは別に不足分の損害賠償を求める余地があります。

ただし、会社への損害賠償請求は自動的には認められず、労災事故態様と会社の落ち度を具体的に主張立証する必要があります。

 

安全配慮義務違反

労災事故について、会社が安全対策を怠っていた場合、会社に対して、損害賠償請求ができる可能性があります。すなわち、労災事故で、会社に対して、損害賠償請求をするためには、会社に、安全配慮義務違反が認められなければなりません。安全配慮義務とは、労働者の生命・健康を危険から保護するように、会社が配慮する義務をいいます。

具体的には、機械の安全装置やガードの未設置・無効化、危険作業の手順書がない、教育訓練が不十分、保護具の支給や着用管理が不十分、危険区域への立入管理がない、点検整備が不適切といった事情があれば、会社の安全配慮義務違反が認められる可能性があります。足指切断では車両動線管理や重量物の荷役管理、巻き込み防止措置が問題になります。

安全配慮義務違反の証拠としては、マニュアル、点検記録、作業計画、KY活動、ヒヤリハットの記録、監視カメラ映像、教育実施記録、現場の写真などがあります。

 

労災保険とは別に請求できる損害賠償金(慰謝料・逸失利益など)

労災保険は一定の給付を行いますが、会社に安全配慮義務違反等がある場合などは、別途「損害賠償」として慰謝料や逸失利益、休業損害の差額などを請求できることがあります。

労災保険は、原因が誰にあるかを問わず一定の補償をする制度ですが、だからといって被害がすべて補償されるわけではありません。特に慰謝料は、労災保険の枠組みには存在せず、会社側に責任があるときに民事上の損害賠償として問題になります。

 

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、入院や通院を余儀なくされた精神的苦痛に対する慰謝料です。入院期間、通院期間・頻度、けがの程度、治療内容などの客観事情から算定されます。例えば、入院2ヶ月、通院3ヶ月の場合、入通院慰謝料は、154万円になります。

慰謝料は感覚的な話に見えますが、通院実日数や診療録、治療計画の整合性が重視されます。

 

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、完治せず後遺障害が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料です。後遺障害の等級に応じた相場があり、5級の後遺障害慰謝料は、1400万円が相場です。

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級が前提になるため、認定資料の精度がそのまま金額に直結します。後遺障害5級を取り切れるか、併合の評価が適切かといった点も含めて確認が必要です。

 

逸失利益

逸失利益は、後遺障害で将来の労働能力が落ち、得られたはずの収入が減る損害をいいます。逸失利益は、基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数で計算します。

基礎収入とは、労災事故の前年の年収のことです。

労働能力喪失率は、後遺障害によって、労働者の労働能力がどれくらいの割合で喪失したかを算出するものです。後遺障害5級の労働能力喪失率は目安として79%となります。

労働能力喪失期間は、後遺障害による労働能力が喪失された期間のことで、原則として、67歳から症状固定時の年齢を差し引いて計算します。

仮に40歳で症状固定した場合、労働能力喪失期間は、27年間となります。

ライプニッツ係数とは、労災事故などの損害賠償金に生じる中間利息を控除するための係数です。逸失利益の損害賠償請求では、将来にわたる損害賠償金を一度に受け取ることなります。その損害賠償金を運用すると利息が生じるので、この利息分を控除するために、ライプニッツ係数を使用します。27年に対応するライプニッツ係数は、18.3270です。

年収420万円の被災労働者のケースで逸失利益を計算すると、次のとおりとなります。

420万円×79%×18.3270=60,808,986円

この逸失利益の金額から、障害補償給付のうち、障害補償年金を控除します。障害補償給付のうち、障害特別年金と障害特別支給金は控除されません。

障害補償年金を1年分1,800,072円受給した場合、会社に対して請求できる逸失利益は、60,808,986-1,800,072=59,008,914円となります。

このように、逸失利益は、数千万円規模になるケースも珍しくありません。

損害賠償請求の進め方(示談交渉〜訴訟)

損害賠償を適正額に近づけるには、証拠と損害額の組み立てを整えたうえで、示談交渉から必要に応じて訴訟まで見据えて進めます。

進め方は、証拠収集と損害計算の整理をしたうえで、相手方に請求書や資料を提示して交渉し、まとまらなければ訴訟を提起するというものです。

示談は早く終わるメリットがありますが、一度合意すると原則として蒸し返すことができません。将来費用や逸失利益の前提が整う前に急いで示談するのは危険で、症状固定と等級認定の確定を待つことが基本です。

訴訟は時間と負担が増える一方、勝訴すれば、弁護士費用や遅延損害金も認められるので、最終的な損害賠償額は大きくなることがあります。

 

示談交渉で確認すべきポイント

過失割合と損益相殺を検討します。労災事故の落ち度が争われると過失相殺で減額され、さらに労災給付がどの範囲で控除されるかで、最終的な損害賠償額が変わります。どの労災給付がどの損害項目と対応するのかを分けて整理することが重要です。

また、示談書には、清算条項が設定され、今後の追加請求ができなくなるため、確定していない損害を残したままの合意は避けるべきです。

 

時効と注意点(労災給付・損害賠償)

障害補償給付は、5年の消滅時効があり、損害賠償請求にも、5年の消滅時効があります。示談交渉をしているからといって当然に時効が止まるわけではないため、時効の管理をする必要があります。

時効が近い場合、交渉より先に手続的な対応が必要になることもあります。後遺障害5級レベルでは金額も大きくなるため、時間が経って証拠が散逸する前に、記録を確保しながら進めることが安全です。

 

後遺障害5級の解決事例

当事務所において、長時間労働による脳梗塞で労災の後遺障害5級の認定を受けて、会社の安全配慮義務違反により約8317万円の損害賠償判決を獲得した解決事例を下記のリンクに紹介しておりますので、ご参照ください。

https://kanazawa-rousai.com/solve_case20260619

 

弁護士に相談・依頼するメリット

5級相当の重い後遺障害では争点が多く、後遺障害の等級認定から損害算定、交渉・訴訟対応まで一体で進める意義が大きくなります。

後遺障害5級では、後遺障害の等級認定の資料の作成だけでなく、会社の安全配慮義務違反の立証、逸失利益の前提の組み立て、労災給付との調整など、多くの論点があります。

弁護士に相談すると、会社への請求見込みの評価、必要証拠の洗い出し、後遺障害診断書や検査の準備、損害額の算定、相手方との交渉戦略等について適切に対応してくれます。特に安全配慮義務違反の立証は、どの条項やガイドラインに違反しているかの調査が重要になり、会社に対する損害賠償請求については、弁護士に依頼することをおすすめします。

 

よくある質問

Q1 後遺障害5級では障害補償年金はいつまで支給されますか?

障害補償年金は、法律に定められた支給停止事由などがない限り継続して支給されます。

詳しい支給条件については、労働基準監督署や弁護士へ確認することをおすすめします。

Q2 労災保険を受けると会社へ損害賠償請求できませんか?

そのようなことはありません。

会社に安全配慮義務違反などが認められる場合には、労災保険とは別に会社へ損害賠償請求できる可能性があります。

もっとも、損害賠償額を算定する際には、労災保険給付との調整(損益相殺)が必要になります。

Q3 会社に責任があるか分かりません。

労災事故原因を詳しく調査しなければ、会社の責任があるかどうかは分からないケースが多くあります。現場写真、安全マニュアル、労災事故報告書などを分析することによって、会社の責任が認められるケースも少なくありません。

Q4 会社から「労災保険があるから十分だ」と言われました。

労災保険は重要な制度ですが、慰謝料や十分な逸失利益など、すべての損害が補償されるわけではありません。

会社に責任がある場合には、追加で損害賠償請求できる可能性があります。

Q5 会社を辞めても損害賠償請求できますか?

はい、可能です。

退職したからといって、会社に対する損害賠償請求権が直ちに失われるわけではありません。

ただし、損害賠償請求権には5年の時効があります。

また、証拠の確保も重要になりますので、できるだけ早く弁護士へ相談することをおすすめします。

Q6 弁護士へ相談するタイミングはいつがよいですか?

できるだけ早い段階で相談されることをおすすめします。

特に、

  • 後遺障害申請前
  • 症状固定前
  • 会社から示談書を提示されたとき
  • 後遺障害等級に納得できないとき

には、弁護士へ相談するメリットが大きいといえます。

 

労災の後遺障害5級のまとめ

後遺障害5級は、症状固定後に残った著しい機能障害について、検査所見と生活・就労制限の整合性をもって認定される重い等級です。まずは、症状固定時期、必要検査、後遺障害診断書の記載内容をもとに、適正な後遺障害の等級認定を受けることが必要になります。

労災保険だけでは慰謝料や逸失利益を全て補えないため、会社に安全配慮義務違反が認められる場合には、損害賠償請求を検討します。

もっとも、会社の責任の有無や損害額の算定は専門的な判断を要するため、適正な補償を受けるには、労災問題に精通した弁護士へ相談することが重要です。

後遺障害5級と認定され、今後の生活や会社への請求について不安を感じている方は、一人で悩まず、ぜひ弁護士へご相談ください。

 

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